VITAL LIGHT

「光の色」を用いてオリエンテーションの良い地下鉄駅舎をつくる

自然光を虹色に分解する「プリズム」から着想を得て、自然光の全く届かない地下空間を「光の色」で満たすことを提案した。御堂筋線は「サーカディアンリズム」と呼ばれる1日の生活リズムにならって電車内の照明の色を5色に変化させている。「光の色」による空間デザインを駅舎にも適用することで、電車と地上をスムーズに繋げることにもなる。駅舎の内装は光を受ける白いシンプルなスクリーンとし、そこにホームや階段、コンコース、出入口へと色が変化する照明を照射することでオリエンテーションの向上を図る。そして「色の空間」をゆっくりと歩く動物たちの影が、駅を訪れる人を動物園口へと誘う。「光の色」は将来的には、サイン、時刻表、広告、緊急表示など、今までは別々の設備や機器であったものを光(映像)に統合してゆくことを見据えた提案であった。
 
2018年 大阪御堂筋線 動物園駅リニューアルプロポーザル応募案
戸室太一建築設計室、森田悠紀建築設計事務所と共同